学校法人旭川中央学園 旭川ふたば幼稚園

年齢別にみる【感覚遊び】の例を幼稚園教諭が紹介

年齢別にみる【感覚遊び】の例を幼稚園教諭が紹介

ぐにゃぐにゃ、サラサラ、ツルツル。

身の回りには、様々な感触のもので溢れています。

お子様の感覚を養う「感覚遊び(感触遊び)」は、神経回路や脳の発達を促進させます。

この記事では、『遊び=幼児期の学び』として『遊び』に力を入れ運営をしている北海道旭川市にある遊びのプロでもあるふたば幼稚園の教諭が、感覚遊びの例を年齢別に紹介しています。

ぜひ、この記事を参考にすることで、生活の中に感覚遊びを取り入れてみて下さい。

感覚遊びで育まれる能力と効果

感覚遊びで育まれる能力と効果

感覚遊びは、お子様が楽しめるだけでなく、お子様の様々な成長に繋がります。

感覚遊びで育まれる能力として、

  • 大脳が刺激され、五感が養われる
  • 手足の皮膚が刺激され、神経回路(シナプス)が増える
  • 感覚を磨くことで、手先が器用な子になる
  • 体で感じたことを言葉にすることで、表現力が養われる
  • 夢中で感触を楽しむことで、集中力が養われる
  • 道具の扱い方を知り、思考力が高まる
  • 素材の特徴を知り、想像力が高まる

などが挙げられます。

また、この様な効果を親御さん達が日々意識して遊びに取り入れることで、感覚遊びの効果を向上させることが出来ます。

次に、年齢ごとに出来る感覚遊びの例をいくつか紹介します。

0歳で取り入れたい感覚遊び

0歳児は、一生のうちで最もお子様の成長を感じることができる時期です。

親子間の愛情や、お子様の成長をより促進させる様な感覚遊びを取り入れていきましょう。

大きく成長を感じられる時期でもありますが、まだまだ出来ないことも多いと思うので、焦らずお子様一人ひとりのペースに合わせて取り組みましょう。

スキンシップが取れる「おゆびにぎり」

スキンシップが取れる「おゆびにぎり」

赤ちゃんの原始反射を利用して、「おゆびにぎり」をしてみましょう。

原始反射は、成長と共になくなってしまうものですので、この時期にしか出来ない遊びをぜひ取り入れてみてくださいね。

また、人はスキンシップを取ると、幸せホルモンとも呼ばれている「オキシトシン」が分泌されます。このホルモンが分泌されることで、より幸福感を感じることができます。これは、お子様だけではなく面倒をみている大人の方々にも同様のことです。

ですので、愛情を持ってスキンシップを取ると親子双方の幸福感が増し、さらに愛情を深めることができるというプラスの循環が生まれます。

ぜひ、これを意識して大人の方から積極的にスキンシップをとってみて下さいね。

用意するもの
遊び方
  1. 赤ちゃんの手のひらに指を置く
  2. 赤ちゃんが握ってくれたら、優しくゆらゆらと動かす
  3. 数回繰り返す
ポイントスキンシップを通して感覚や愛着形成を促していきましょう。

肌の感覚を養う「ほっぺつんつん遊び」

肌の感覚を養う「ほっぺつんつん遊び」

お子様のほっぺたをつんつんと優しく触ってあげましょう。

この頃は感覚が敏感なので、つんつんと触ってあげることで心地よさを感じます。

お子様の体を傷つけない様に、あらかじめ手を洗い、爪を切っておくと良いでしょう。

用意するもの
遊び方赤ちゃんのほっぺを優しくつんつんする
ポイント赤ちゃんを傷つけないよう、爪を切っておきましょう。
スキンシップを通して感覚や愛着形成を促していきましょう

思わず笑顔になってしまう「くすぐり遊び」

思わず笑顔になってしまう「くすぐり遊び」

お子様の体を優しくくすぐってあげましょう。

皮膚から様々な感覚を体感していくことによって、神経回路や脳の成長を促進していくことができます。

また、お子様が無邪気に笑うと、ついつい大人の私たちもつられて笑顔になってしまいますよね。感覚遊びを通して、笑顔が溢れる家庭にもなるといいですね。

用意するもの
遊び方赤ちゃんの体を優しくくすぐる
ポイントお腹や脚、体の様々な部分をくすぐり、感覚を育てていきましょう。

聴覚を育む「おはなししましょ」

聴覚を育む「おはなししましょ」

お子様の機嫌が良さそうな時には、積極的に話しかけてあげましょう。

はっきりした反応が無くても、お子様は親御さんの声をしっかりと聞いています。話しかけていくことで「自分の存在が親に認められている」ということを次第に感じる様になります。

このことを通して、「自分は大切にされている存在なのだ」「この世界は安心できるものだ」と感じることができます。

愛着形成を育んでいくためにも、親御さんから沢山話しかけてあげて下さいね。

用意するもの
遊び方赤ちゃんに話しかける
ポイント「きれいなオムツ気持ちいいね」「おっぱいおいしいね」「ねんねしたいね〜」など、優しく話しかけてみましょう。

お子様も夢中になる「新聞紙びりびり」

お子様も夢中になる「新聞紙びりびり」

「新聞びりびり遊び」は、用意するものが少なくご自宅でもすぐに取り組んで頂ける遊びです。

破いてみたり、くしゃくしゃにしてみたりと、ただの新聞がお子様にとっては楽しい遊びとなります。

また、新聞を使って遊ぶことで手先の感覚を養うことができます。大人の方も一緒になって新聞をびりびりにし、ストレス発散もしちゃいましょう!

用意するもの新聞紙
遊び方新聞紙をびりびりと破く
ポイント破いた新聞紙を口に入れないよう、注意を払いましょう

1歳で取り入れたい感覚遊び

1歳は大人が赤ちゃんに対して感じる見た目の変化だけでなく、お子様の見ている世界もぐんと広がってくる時期です。

五感や言葉の認知能力が高まることで、できる遊びもさらに増えていきます。

そんな1歳児で取り入れたい感覚遊びを4つ紹介します。

温度感覚が養える「氷遊び」

「氷遊び」は、冷たい氷を触ることで温度感覚を養う遊びです。

持つと冷たかったり、触ると溶けてしまうなどお子様にとっては新たな発見ができる遊びです。

夏の暑い時期には、暑さ対策として取り入れてみるのもおすすめです!

用意するもの氷、紙コップ
遊び方
  1. 紙コップに氷を入れる
  2. 紙コップに入れた氷を触る
ポイント氷の大きさによっては誤飲してしまう可能性があるので注意を払いましょう。
夏の暑い時期に行うのがおすすめです。

新たな感触を体感できる「PEテープ遊び」

新たな感触を体感できる「PEテープ遊び」

PEテープの表面はツルツル、カサカサとしており、他の素材には無いような感触を体感することができるのではないでしょうか。

PEテープは縦方向に切れやすいので、感触を楽しみながらもびりびりと破いて遊ぶことができます。

また、PEテープでチアリーダーが持っている様な形のポンポンをお子様と一緒に作って遊ぶのにも使えます。ぜひ試してみて下さいね。

用意するものPEテープ
遊び方
  1. PEテープを適度な長さで用意する
  2. PEテープを縦に裂いて遊ぶ
ポイント様々な色のPEテープがあると、色彩も楽しむことが出来ます。
セロハンテープを使ってカーテンの様に貼り付け、ヒラヒラと動く様子を観察したり、触ってみる遊びもおすすめです。

親子で楽しい!「あひるさんよちよち」

親子で楽しい!「あひるさんよちよち」

「あひるさんよちよち」も、何も用意せずにすぐに取り組める感覚遊びと言えるでしょう。

お子様の脚を大人の方の足の甲に乗せ、しっかり両脇を支えてから「いちに!いちに!」と声を出してゆっくり歩いてみましょう。(上の写真の様な体勢です)

親子でのスキンシップも取れますし、お子様のバランス感覚を養うこともできるでしょう。

用意するもの
遊び方
  1. 大人が足を広めに開き、お子様を足の甲に乗せる
  2. 両脇をしっかりと支えて歩く
ポイント怪我予防のために、スリッパを脱いで行いましょう。
転びそうになった時には、お子様の手を強くひっぱりすぎない様注意しましょう

好奇心を育む「ビー玉アート」

好奇心を育む「ビー玉アート」

日々の遊びの中に、アートを取り入れた感覚遊びをしてみてはいかがでしょうか。

ビー玉アートは、ご家庭でも用意しやすい材料で行うことができます。コロコロと転がるビー玉にお子様も興味津々で取り組んでくれるのではないでしょうか。

また、好きな模様を作るために箱を傾けたりと、手先の感覚を養うのにも効果的といえるでしょう。

用意するもの空のティッシュ箱、はさみ、ハガキサイズの用紙、絵の具、紙コップ、ビー玉
遊び方
  1. 空ティッシュ箱の上部をはさみでカットして、用紙を入れられる形にする
  2. 空のティッシュ箱にハガキサイズの用紙をセットする
  3. 紙コップの中に絵の具を垂らして用意する
  4. ビー玉を紙コップの中に入れて絵の具を定着させる
  5. ビー玉を用紙の上に置いて、転がす
  6. ビー玉を取り出し、用紙を乾かしたら完成
ポイント手が汚れるのを気にする方は、ゴム手袋をご利用下さい。
ビー玉の誤飲には注意を払いましょう。

2歳で取り入れたい感覚遊び

2歳からは「走る」「蹴る」「ジャンプする」「ぶら下がる」「くぐる」「踊る」など、様々な動きができる様になる時期です。

この時期にはできる行動が増えるため、体の動かし方やバランス能力を養っていく必要があります。

今までにはしてこなかった様な遊びも、ぜひ取り入れてみて下さいね。

2歳児で取り入れたい感覚遊びを3つ紹介します。

手先の感覚を育む「プチプチ遊び」

手先の感覚を育む「プチプチ遊び」

通販や宅配物に使用される「プチプチ」とも呼ばれている緩衝材で遊んだことがある方も多いのではないでしょうか。

緩衝材を潰すのは意外に難しく、コツがいるものです。ですので、まだ握力が足りず潰せないお子様は、プチプチを丸めボールにして遊んだり、踏んだりしてプチッと割れる感覚を楽しみましょう。

用意するもの緩衝材
遊び方プチプチを潰したり、足で踏む
ポイント丸めた緩衝材をセロハンテープで止め、ボールを作って遊ぶ遊び方もおすすめです。

道具の使い方も練習できる「ゼラチンゼリー遊び」

道具の使い方も練習できる「ゼラチンゼリー遊び」

少しユニークな遊びかもしれませんが、今回は「ゼラチンゼリー遊び」も紹介していきたいと思います。

お子様がまだ小さい場合には、あらかじめゼリーを作っておき、ゼリーの温度や感触を楽しんで遊びましょう。

成長するにつれ、ゼリーをスプーンですくって道具を使う練習をしたり、ゼリーを作る段階から一緒に取り組んでみるのもおすすめです。

用意するものゼラチンゼリーの素、お湯、バットやタッパー、ボウル
遊び方
  1. あらかじめゼラチンゼリーを作っておく
  2. バットやタッパーに移し替えて遊ぶ
ポイントひんやり冷たいゼリーを触ってみたり、スプーンですくって道具の使い方を練習するのもおすすめです。

想像力を育む「砂遊び」

想像力を育む「砂遊び」

既に遊びに取り入れられている方も多いかもしれませんが、感覚遊びとして「砂遊び」は特におすすめです。

砂はサラサラであったり、ドロドロであったりと状態によって変化するものです。遊びを通してその状態の変化を知り、状況分析をする力を自然と身につけることが出来ます。

また、状態によって変化する砂の手触りは、お子様の脳を刺激し五感を養う手助けとなります。

用意するもの
遊び方砂で山を作ったり、トンネルを作って遊ぶ
ポイントサラサラの砂やドロドロの砂、様々な形状のものを触ることで、手先の感覚や状況分析能力をアップさせていきましょう。
遊んだ後はしっかりと手を洗いましょう。

3歳で取り入れたい感覚遊び

活動範囲が極端に増え、好奇心もいっぱいの3歳児は沢山遊びたいお年頃です。

また、自我がはっきりとしてくる時期でもありますので「やりたい!」と言ったり「イヤ!」と否定してくることも多くなります。

ですので、お子様の気持ちに寄り添った対応や得意な遊びを取り入れていくことをおすすめします。

状況把握能力を鍛える「ピカピカの泥団子作り」

状況把握能力を鍛える「ピカピカの泥団子作り」

子供の頃に夢中で泥団子を作ったことがあるという大人の方も多いのではないでしょうか。ピカピカの泥団子を作るために必死に研究を重ねた方もいらっしゃるのではないでしょうか…

3歳になり、様々なことが出来る様になってきたら親子でピカピカの泥団子を作ってみるのはいかがでしょうか。

割れないように優しく触ったり、布を使って絶妙な力加減で磨いたりと、意外にも泥団子作りには手先の感覚を養う動作が沢山含まれています。

とびきりピカピカの泥団子をぜひ、親子で完成させてみて下さいね!

用意するもの泥、砂、ビニール袋、タオル、目の細かい布
遊び方
  1. 泥を拳くらいの大きさに丸める
  2. 泥団子の表面に砂をかけ形を整える。繰り返し行う
  3. 泥団子をビニール袋に入れて封を閉じる
  4. 割れないようにタオルで包んで、1日寝かす
  5. ビニール袋から取り出して、再度砂をかける
  6. 目の細かい布で表面を磨いたら完成
ポイント目の細かい布は、いらなくなった子供服やストッキングを使用すると良いでしょう。
遊んだ後はしっかりと手を洗いましょう。

バランス感覚がアップする「お手玉キャッチ」

バランス感覚がアップする「お手玉キャッチ」

昔懐かしいお手玉で遊ぶことで、手のバランス感覚リズム感を鍛えることが出来ます。

また、お手玉遊びは汎用性が高いので、成長の過程に合わせて様々な方法で遊んでみましょう。

今回は、3歳のお子様でも取り組める「お手玉キャッチ」の遊び方をご紹介します。

用意するものお手玉
遊び方
  1. 2人で向かい合い、それぞれが片手にお手玉を1つ持つ
  2. 「せーの」と掛け声を合わせて、同時にお手玉を投げる
  3. タイミングを合わせてキャッチできたら成功
ポイント成長段階に合わせて、距離を離してみたりスピードを速くして投げてみたりと変化を加えて成長を促していきましょう。

マンネリ化が防止できる「知育菓子作り」

マンネリ化が防止できる!「知育菓子作り」

知育菓子を遊びに取り入れてみるというのも遊びのマンネリ化防止におすすめです。細かい作業のある商品もあるので、手先の感覚を育むのにもってこいではないでしょうか。

また、知育菓子の種類によってはお子様にお寿司屋さんや、ハンバーガー屋さんになりきって作ってもらうとさらに盛り上がるでしょう。

ぜひ、感覚遊びの一環として知育菓子を取り入れてみて下さいね。

用意するもの知育菓子
遊び方知育菓子の手順に従ってお菓子を作る
ポイント工程が多いものは、お子様のサポートをしてあげましょう。

まとめ

今回は、年齢別の感覚遊びについて紹介しました。

ご家庭でも今日から取り組める様な内容となっていますので、ぜひ日々の遊びに取り入れてみて下さいね。

北海道旭川市にある「ふたば幼稚園」は、「お子様の成長を考えた遊び」に力を入れている幼稚園です。

ふたば幼稚園は1975年に活動を開始し、地域に根ざした保育園、幼稚園として実績を積んでまいりました。ふたば幼稚園の最大の特徴は、子供が思いっきり遊べる環境があることです。

まとめ

こちらは校庭の写真です。

子供たちが遊びを通して想像力を発揮できるよう設計されました。子供たちは時にどろんこまみれになりながら、遊びを通して「生きる力」を育んでいきます。机に座って学ぶだけでは「生きる力」を育むのは難しいでしょう。子供が遊ぶ大切さは、いつの時代も変わらないのではないでしょうか。

生き生きとした子に育って欲しい」「自分で考え、行動する子に育ってほしい

ふたば幼稚園は「遊び=学び」を基本とした保育を通して、子どものサポートをさせていただいております。

また、親御さんが気になる園での安全管理として、送迎バスにはダブルチェックシステム、おたすけボタン、職員同士の共有、園児への声かけ等を通し日頃から確認・すぐに対応できる環境作りを心がけております。

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